【小学校英語】必修化に向け十分に準備を整えよう
鹿児島純心女子大学で、小学生向けの英語の指導法を学ぶセミナーが開かれた。小学校での英語が必修化されるのを前に、小学校教諭の英語教育の指導力向上を支援しようというものだ。
英語嫌いをつくらないことを主眼に、歌やゲームなどを通して、遊び感覚で英会話への積極性を養おうという模擬授業は、手探りで英語の指導を続ける小学校教諭たちに好評だった。
日本の英語教育は中学、高校、大学と10年も学びながら、受験英語に偏っているため十分活用できないと批判されている。小学校でのこのような取り組みによって、子どもたちの英語の苦手意識が解消できるとすれば喜ばしい。
小学校での英語の指導は、2002年の学習指導要領で公立小学校に導入された総合的な学習時間に「国際的理解教育の一環としての外国語会話(英語活動)」が策定されたことに始まる。
父母からの要望も強く、文部科学省の調べでは05年度、全国の公立小学校の93.6%で「英語活動」が行われた。鹿児島県内は99.5%で、06年度は100%に達する見込みだ。研究開発校に指定されている薩摩川内市の平佐西小学校などでは、すでに道案内などの簡単な会話ができるようになっているという。
ただ、小学校の英語活動は学校間でばらつきがあり、教育の機会均等が果たされていないことなどから、中央教育審議会の外国語専門部会が3月、5年生から週1時間程度を必修化すべきだという提言をまとめた。本年度にも改定する学習指導要領に盛り込まれる見通しだ。
英語を外国語として学ぶ人の力を判定する検定試験では、日本はアジア諸国で最下位にあり、タイ、韓国、中国ではすでに小学校で英語を義務化していることなども導入の理由とされている。
一方で、国語などの力がおろそかになるなどといった導入反対論も根強いが、ボーダーレス化する国際社会の中で唯一の共通語としての英語の役割がより重要になっているのは間違いない。
問題は、中学校の英語教諭免許を持っている小学校教諭が少ないことと、国際理解教育の中での英語活動のため指針や教材がなく、学校ごとに独自に指導法を模索している状態にあることだ。
研究開発校や大学などの取り組みが急がれるが、英語嫌いをつくらないという指導法が確立できれば、実用的でないとされる現在の英語教育の在り方まで変える教育改革につながるはずだ。
南日本新聞 2006年8月18日
中央教育審議会、小5からの英語の必修化を提言
小学校段階での英語教育が本格実施に向けて動き出した。中央教育審議会の外国語専門部会は27日、小5からの必修化を提言した。しかし、「小学校では国語力を身につけさせる方が重要」といった否定論も根強く、英語を教えられる教師の確保など課題も多い。
■必修化の狙い
「小学校英語」は今年度、すでに公立小の93・6%で行われている。「総合的な学習の時間」などを活用し、歌やゲームなどの英語に親しむ活動を行う学校が一般的だ。6年生での平均実施時間は年13・7時間だが、文部科学省の研究開発校として10年前から英語に取り組む大阪府河内長野市立天野小のように、年70時間かけている学校もある。同小では1・2年生で歌やゲームで英語に慣れ、3・4年生は寸劇を行い、5・6年生は新聞づくりに挑戦する。6年生が高校入試のリスニング問題に挑んだところ、昨年の平均正解数は9問中4問に上った。
文科省幹部は「学校によって取り組み方に濃淡がある。必修化はこうした格差を埋める狙いもある」と説明する。
さらに、諸外国が英語教育に積極的なことも後押しになっている。韓国は1997年、小学校で英語を必修化。中国も2001年以降、必修化を都市部から段階的に導入している。フランスやドイツなども同様で、小学校英語はすでに多くの国に定着している。
読売新聞 2006年3月28日
公立小、英語を正式科目に…自治体判断で08年度から
政府の構造改革特区推進本部(本部長・小泉首相)の評価委員会は26日午前の会合で、公立の小学校で英語を正式な科目として教えられるようにするなど、自治体の判断でカリキュラムを柔軟に変更できる仕組みを設けることを決めた。2008年度から実施する。
学習指導要領は小中学校で教える科目を定めており、小学校では教科書を使わず、成績もつけない「総合学習」の一環として英語を教えることはできても、正式な科目としては認めていない。
しかし、政府は03年から、地域を限って規制緩和する特区で「研究開発学校設置事業」を始め、金沢市など67の自治体に、小学校で英語を正式な科目として教えることを認めている。認定された自治体では、「小学校段階から英語の能力・関心が向上した」「教員の教える意欲も高まった」などの声が出ているため、全国展開を認めることにした。
英語以外にも、中学で教える内容の一部を小学校で教えることも可能になる。数学などが中学進学時に急に難しくなり、ついていけなくなる子供が出るのを防ぐためだ。このほか、ある科目の授業時間を削り、力を入れたいほかの科目に振り向けることもできるようになる。
実施されれば、自治体は内閣府への特区申請が不要になり、文部科学省の審査だけで認定が受けられるようになる。
社会ニュース(読売新聞)1月26日(木)15時56分
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